大学から転職を余儀なくされた55歳の元教授

大学から転職を余儀なくされた55歳の元教授

 以前にソニーの追い出し部屋のことがマスコミで報道され話題になりましたが、追い出し部屋は民間企業だけの話しではなくどうやら大学にも存在するようです。現在55歳の谷口富士夫さんは昨年の夏まで、名古屋女子大学で文学部教授として教鞭をとっていました。

 

 その谷口さんが2011年6月に大学の法人本部から呼び出され、今後は大学内にある教職員研修室で「漢字能力検定」の1級と2級の過去問題を解くようにと告げられたのです。

 

5分の休憩意外は無意味な業務

 そう告げた大学の事務局の中間管理職の男性はその理由として、学生による授業評価アンケートの結果が低かったため、文学の授業を教える能力があるかどうかを見極めるためと説明したそうです。

 

 そのときから谷口さんはその事務局の男性が見守るなか、途中に1時間ごとの5分のトイレ休憩があるだけで3時間、「漢字能力検定」の過去問をひたすら解き続けたそうです。

 

 追い出し部屋での研修は学長特命プログラムで「漢字能力検定」の過去問だけでなく、「日本語教育能力検定」の過去問にも取り組まされたのです。9月に入ると谷口さんが担当していたすべての授業が休講になり、学内LANにつながっていたパソコンも取り上げられ激しさが増したといいます。

 

常軌を逸した命令と降格

 そして自分の専門でない他の教授の授業を見学して10分ごとに授業の内容を記録し、その感想とその授業の良い点を3つ書き出しリポートを提出するように命じられます。

 

 この授業見学は2012年1月までに延べ120回にも及び、リポートとは別に手書きで反省文も書かされたそうです。そして谷口さんは同年12年4月に、教授から助手に降任されました。

 

 さらに谷口さんがブログに書き込んだ記事が名誉棄損等にあたるとして、大学から名誉棄損による約1千万円の賠償請求訴訟を起こされ解雇を言い渡されました。そのため谷口さんも解雇無効の裁判を起こし、このふたつの裁判は現在も名古屋地裁で争われています。同じ55歳の方のなかにも谷口さんと、同じような体験をされた人もいるかもしれません。

 

社会の隅々まで浸透するパワハラ

 大学のような公的機関でもこのようなリストラがあるので、転職に際しては事前によく調べることが大事です。若いときの転職とは違って、転職してから「しまった!」では済まされません。

 

 特に年齢的にも早く転職先を決めたいとという焦りが原因で、あとで後悔するようなケースも多々あるだけに十分に気を付けたいものです。


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